「黄昏の序曲」

一応出来れば1週間以内、が目標だったりするのでせこせこと滑り込むように先週日曜のブレカナアクトをレポって見ます(苦笑)

単発連作みたいな形式で続けているブレダ編の続きなのですが……第一部完!みたいなノリで一区切り付けたのがこのブログを開設する直前*1だったから……ホントに間空けたんだな(苦笑)yakusiクンが以前のアクトを色々レポってくれてるのでよろしかったらどうぞ。

6/18(日) 風の分岐 - 月影之薬師堂
6/4(日) 義の在処 - 月影之薬師堂
5/7(日) 孤独なる王 - 月影之薬師堂
4/23(日) 「争いの地平」 - 月影之薬師堂
宵闇の花 - 月影之薬師堂


というわけでほぼ第二部スタート、見たいな感じで始めたこの話。時代は1069年2月、三王会戦を目前に控えたブレダの王都ドラッヘンブルクでのお話です。ややこしい政争が絡んだドラッヘンブルクでの宴席の場に参加してもらってそこで起こった事件をきっかけに…という話。

“獅子を継ぐもの”ローエ(グラディウス=エルス=コロナ/22・♂)

・PLはyakusiクン。ガイリング二世の隠し子である少年剣士…も随分と年月を経て立派に青年の域に。イラストがしっかり成長していたり細かいところ大きいところ合わせて色々経た年月を感じさせるというのは結構な回数相手してきたGMとしては中々感慨深いものがありますな。
・この時代は隠し子ということはブレダ宮中に知られているが余計ないざこざを避けるべく半ば自主的に地獄塔で豚人の相手をしながら“仲間”を集め地盤を固めている時期らしい。今回はそんなところ“中央の現状を見せたい”とかつて一緒に戦ったりもして知己のある濡竜将レイミールに誘われて幼馴染軍師なレーネと一緒にドラッヘンブルクに赴くという導入。
“赤竜”シャルマー(アダマス=ディアボロス=アルドール/35・♀)

・ごめん正確な年齢忘れた(ぉ PLはtatariクン。「民と大義のために」生きる濡竜将のひとり。やはり濡竜将としての信念や在り方がしっかりしてる分、グュクやらレイミールに投げられる斬り付けるような言葉が重みを増していてカッコいいと思います。
・今回は王都に戻ってきたところメイウッズという旧知の貴族に頼まれて王弟グュクが催した宴席の場に同伴するというスタート。珍しくも麗しいドレス姿は元・いいとこのお嬢様だった出自をうかがわせてグッドですなwけれどその宴席で憎き宿敵である白鳥人のメルヒナの姿を見て… 

追記:tatariクンの指摘を受けまして修正を加えました。

クランツ(イグニス=ルナ=レクス/35…だっけ?・♂)

・やっぱり正確な年齢忘れた(ぉ PLは山鳥先輩。ブルーダーシャフトの元幹部、フェルゲン焼失の折に組織の財産や機密を持って逃亡した男を追って始末をつけたは良いものの現在微妙に目的のない状態。この1069年のアクトをもって一番最初に参加した「宵闇の花」というアクトを追い抜いていたり、ひとり1070年の生存印かをゲットしていたり。
・というわけで以前(1065年頃の第一部的なブレダアクト)で助けたシュルムという少女を再登場させて彼女が政争のごたごたに巻き込まれかけているという導入でスタート。でも中途でもう一押しモチベを加速させるべきでしたな、ちょっと反省、詳細は下にて。
“封印されし”ベルカドラス(アングルス=エルス=マーテル/外見14、5くらい・♀)

・PLはcielx先輩。かつて闇の鎖に囚われたものの改悛して贖罪の道を歩む元アルカイ、現在は何の力も持たぬ少女の身体に転生し続け各地を放浪している(だったっけか?)。なんと言うか“やっぱりアンタは角番向きだ”と呆れつつ呟きたくなる素敵設定w 
・まあ放浪の身ということでぶらりとドラッヘンブルクに立ち寄ったら、かつて奴隷商人に売り飛ばされそうになっていたところを助けられたレイミールという男を見かける。だが彼は路地の裏で怪しげな男と密談を交わし悲壮感すら漂う表情で王城の方へ向かう。何があったのか気になるが、自分の身分では王城には入れず…というところで他のPCとさっくり合流させる導入。


というわけで今回、皆が願った∵天真∵と∵再生∵をベルカドラスが引っさげてPC4人でスタートです。

  • 導入はおおよそそれぞれのキャラ紹介で語ったとおり。王都はガイリングの失踪から政情不安が続いており*2王都も生活こそ豊かなものの一応の実権を握る王弟グュクの派閥と反王弟派の政争で揺れていて人々はかなり不安そうな日々を送っている、という現状。
  • 特に、といえばシャルマーの因縁であるメイウッズのキャラが予想以上に立った*3と言ったところでしょうか。基本的に能力は無く生まれつきの地位だけで役についているような中年の男、誰に対しても平身低頭でどこかと言わずかなり頼りない…と言ったようなところだがその腰の低さと誠実さから意外と各派閥間の折衝役になっていて本人のあずかり知らぬところで相当に重要人物というキャラ*4。なんというか皆に愛されたようで作ったGMとしては嬉しいものですな……やはりキャラには可愛げが必要だw
  • 対してミドル頭でシャルマーが追っかけてったメルヒナはなんとグュクの后になるとか、恨み骨髄とばかりに殺気を込めるシャルマーを軽くいなすメルヒナ……こいつは対照的に本当に可愛げが無いな、ぶち倒す対象だからそれでいいんだけど(苦笑)えっと、次回までの辛抱です、次回は待ちに待った決着編ですから……散々勝ちプレイして申し訳なし。
  • でそのうちにレイミールに呼ばれるローエ、無論とばかりに出刃亀する他諸兄w ちらっとここらでレーネは引き下がらせて4年でローエのやることをある程度信頼するようになったとか演出をしてみる。うん、やっぱり年月を考えたりするエピックプレイはこういうのが楽しいw
  • レイミールは反王弟派の中でも過激派に属するようでローエに向けてグュクを放っておくわけには行かない、王都をこのままにしておいては国は乱れるばかり、力づくでもなんとかしなければならないのだ、と勧誘をかける。ここは予想通り、というかスパッと断ってもらってカッコよく演出してもらいました。こういうのはキャラの“道”を示すシーンですからねぇ、自分は結構好き好んでセッティングして用意してみたりします。特にエピックを続けると重ねた設定やらアクトやらの重みがついて非常にいい。
  • というわけでメインイベントのここまで辿り着くまで結構時間をかけてしまいました、反省反省(苦笑)ともあれ宴席のメインイベントとして王弟グュクとメルヒナが婚礼の儀を上げることを報告、色々メルヒナには因縁深い諸兄には目をむく演出をしてもらいましたw*5乾杯の宣言がなされる中、唐突に響くグラスの落ちる音、メイウッズが毒に倒れる、という展開に。
  • GM的に予想外といえば予想外だったのが殺すつもりのメイウッズに向けてPLたちが虎の子の∵再生∵をはいてでも助けることを提案してくれた点。これはNPCの演出が上手くいって死を惜しんでもらえているということですからね、ちょっと内心嬉しかったり。ともあれちょっとばかり吟味して“毒殺されそうになる”ことは必要でも展開的に必ずしもメイウッズが死ななければならないわけでもないことを加味し∵再生∵での救済を認めました。ともあれ同時に何者かによって城の入り口たる跳ね橋が壊されるという事態に、大混乱に陥りかけるところグュクの一喝により犯人の捜索が始まります。
  • ミスとしてはここでクランツのモチベを少し操作し損ねたこと。シュルムも危険な状況に巻き込まれているので動けるといえば動けるのですがラストに向ける直接のモチベとするのにややそれでは薄いと言いますか。せっかくついて来させたのだからレーネあたりに金を出させてクランツあたりを雇う形にすればすんなりと行ったかも、という話。クランツは何だかんだでプロなのですから、金でというモチベを馬鹿にしてはいけませんな。物語的にはローエがやってもいいんだけどPLから言い出させるのもねぇ(苦笑)ちょっと失策。
  • で、調べていくと大まかな状況としては、反王弟派の中にも過激派と穏健派があってメイウッズは穏健派の筆頭でレイミールは過激派の筆頭。メイウッズは王弟派にとっても過激派を上手く抑えている位置にいる折衝役で今回このようなことにおよんだのは過激派だろう、これを機に跳ね橋を落としたことで城に留まっているグュクを筆頭とした王弟派の貴族共を一気に皆殺しにしてクーデターを起こすという計画があるという事態が発覚。そしてレイミールには事を急がなければならなかった理由があるらしく…
  • で、今回の目玉といいますかなんと言いますか。性格的にグュクがローエに対して隠すと思えなかったのでこの情報をグュクが直接話すというシーンを設けました。第一声は

「新教だの旧教だの、まどろっこしいと思わねぇか?」

ってあたりで。要するにかつて旧教国エステルランドへの対抗などの意味で新教国となっていたブレダですがグュクはそも『真教そのものの考え方がまどろっこしい、強いやつが全てを治め全てを手に入れる、それでいいじゃないか』ということで隣の白鳥人メルヒナを通して魔神アーグリフ様の存在に触れた彼は密かにこのブレダを(そしてゆくゆくはハイデルラントを)ヴィンランド・サガ*6よろしくアーグリフの主義が統べる争いの大地へと変えようとしているのでした、というオチ。ブレカナの設定的にはヴァルター族をかつて真教をハイデルラントに普及させることに成功したアイルハルト王の時代以前の状態に戻そうってノリですな。設定的に感じるところのあるベルカドラスでなくても一般的な人間なら放っては置けないレベルのトンデモさを目指してみました♪冒頭の部分だけでおおよそのことが察せられたのかPLレベルで目を剥くyakusiクンやtatariクンを見てセッションの勝利を確信した次第(ぉ 反応のいいPLさんというのは本当に貴重だという話でw

  • 直後にシーン設けてサシでグュクと相対するシャルマーさん。渋カッコいいですね!特に「“国”を語るのは“王”の役目だ。私は“王”になるつもりなどない」と言い放つところなぞ震えが来ました。時間押してたんですがね(苦笑)上でも書きましたがブレカナだと特にこういうキャラの“道”を表現するようなシーンは個人的に切りたくないもので。
  • 後はおおよそジェットコースター。既に過激派の精鋭は城に多数潜り込んでいてレイミールの場所も押さえた。メルヒナの手によってメイウッズやシュルムを護らせていたレーネがさらわれたりもしたけれど*7クーデターの決行までもう時間がないと急ぐPC達、後ろ髪を引かれつつレイミールの元に向かうローエ。
  • しかし単発連作始めてからレーネがさらわれるのもこれで都合3回目……さらわれ癖がついてきたような気がするw 元(?)PCのくせに(苦笑)……ともあれ。
  • クーデター決行直前、レイミールの∵紋章∵を合図にして動き出そうとする過激派を前に立ち塞がるはローエ…ということで彼の∵紋章∵が炸裂し動けるのはレイミールだけに。『グュクをも倒すための力はここにあるのだ、これはやらなければいけなかったこと。ガイリング陛下でもそうするはず…わかってくれ!』と無数の聖痕を浮かべるレイミール。それでも認めることは出来ない、例え父がそうするとしても自分は父親とは別の道を行く、とその道を改めて固辞するローエ。レイミールが宴宣言を行いクライマックスの開始です。
  • レイミールのコンセプトは≪猟犬の殺気≫によるシャルマーのリアクション封じ(代わりに範囲攻撃は奇跡でも使わないと無理)、∵神移∵まで駆使しての≪回り込み≫でクランツの<射撃>封じ、≪戦術≫受けによってリアクションペナが薄めのローエに対する≪剣槍≫封じ(そも<射撃>は受けられなかったりペナがキツイシャルマーには今ひとつ効果が薄い)、≪王者の風≫によるベルカドラスの≪慈愛の光≫封じとそれぞれのキャラに対して適当に対策を用意したというデータに。……それなりに間が空いたブレカナGMが試みることではありませんな(苦笑)ちょっと作りは甘かった印象があります*8とまれレイミールはダメージ、判定ともに出目がよく∵再生∵のないPC達にそれなりに戦慄を与えたようです。それと参考までにシャルマーが毎度毎度一撃で昏倒近くまで持ってかれるのは仕様です。今回はダメージの出目が振るっているということも多大に寄与していますが回復までありましたしこっちの想定では∵再生∵も残ってるはずでしたしね*9。基本的に私のブレカナではいかなるリアクション方法だろうが“1回敵の攻撃を抜けれればめっけもん”くらいのバランスで敵を組むことが多いですね。当方はシャルマーの∵魔器∵逆をはかせる事を目標にしていますw
  • とまれ無事にレイミールを撃破するPC達。だがそこに現れるのは白鳥人のメルヒナ、見ればドラッヘンブルクの街に火の手が上がっている。彼女とグュクが用意した第二幕の開幕だ!次回が決着編ということでレーネをさらわれた怒りのあまりと負けプレイに走るローエやら、ミドルの再現をして今度は僅かに攻撃を届かせるという演出をして“繋げる”シャルマーやら、若干エロエロしい雰囲気を漂わせるメルヒナに引いてみせるクランツ(というか中の人w)やら、“旧支配者”よばわりされて色々思うところのあるベルカドラスやら。ともあれ今回はここで切って次回に引きます。炎上する王都はフェルゲンだけじゃねぇぜ!(ぉ


というような感じで今回のアクトは終わり。ちょっと間を空けたこともあって色々不安な面もありましたがPLさんたちに助けられて無事上手くいかせることが出来ました……まあところどころやっぱり反省点もございますがね(苦笑)特に時間ばかりはちょっと深刻だった、プレアクトにも結構時間取っちゃったし…特に誰とは言わんがPCデータが出来てもないのに駄弁りに混ざるのはちゃんと止めようと思う。

とまれそのような感じでひとまず成功と言っていい出来だったと思います(多分にPC、PLに恵まれているような気がしなくもないけど(苦笑))。次回もまた頑張りましょう!ってことで。

*1:自分がダブルクロスの「Guilty Pain」始める直前か少し被ってるかのあたりだったからホントに直前

*2:一応セルフ設定、でもそうなるとしか思えないw

*3:というか皆に好評だった

*4:分かる方はヘルシングのペンウッド卿をイメージしてください、ちょっと参考にしました

*5:グュクとメルヒナが繋がっていることはマスターシーンなど通してPL視点では既に伝えてあったのですが

*6:現在アフタヌーンに連載されているヴァイキング漫画

*7:次のシナリオに使う要素、今回は明確に次のと前後編仕立てなので

*8:別に強さ弱さの話じゃないぞ?w

*9:ミドルで想定外に奇跡を使ったからと言って安易に戦闘データを変えるような事はしませんねぇ、リスクをちゃんと払ってこそのリターンだと思ってますし