明日(みらい)へのプロファイル(ネタバレ)
アルシャードガイア リプレイ 明日へのプロファイル (ファミ通文庫)
- 作者: 矢野俊策,ぽぽるちゃ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2006/08/18
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 9回
- この商品を含むブログ (55件) を見る
さて、予告どおり…ではありません*1が帰省中に読んだガイアのリプレイの感想を。
ほんの軽く書きましたけど、好感の持てる良作、模範と言うかガイドとしてのリプレイとするならばトップランクなのかも。
無論私は信者ですから、オリジンとどちらの方がといわれたら私はオリジンを取るでしょうね。でも何と言うか……素朴で堅実で王道で好感が持てるというか。そんな感じの良作だったと思います。
PCのキャラ立てという面ではそこまでのインパクトは無いのだけれど、上手くキャラ間の立ち位置がよく考えられていて全体として凄くバランスの取れた印象を持ちます*2
オリジンに比べてシナリオの捻りという部分は少ない気がしますが、比較が間違っていると言うかあっちはゲームデザイナーがやりたいことをやるために心血注いでる感すらあるから仕方ないと思いますし、プレイヤーガイドのような意味を込める“ルルブと同時発売のリプレイ”としては下手に技巧を凝らすよりも王道にいってくれたほうが良いと思いますのでむしろこの方が良いかと。
それでもところどころ光るところがあるのは流石にプロ、いいPLさんたちを集めてるなぁという印象。特に茉莉と恵が戦う決意を固めるシーンなんかはおぉっ!と来る様な派手さは無いながらもそこに至るまでの過程が丹念にしっかりと演出されいる分、凄くじわりと来るいいやり取りだったと思う。
あと、引退した凄い親世代ってのは王道だけど、それがとても上手く演出されてたかと、祥吾さんはいいキャラだった。個人的には「バトンタッチだよ、お父さん」と言ったところが挿絵と上手くマッチしてこのリプレイのベストシーンでした。前述のやりとりも凄い良かったんだけれど……あ、同じシーンかそういえば。ならやっぱりあのシーンがベストということでw
全体としてテーマがはっきりとさせて、それに対してPCがそれぞれそのキャラなりの答えを出せるように、丹念に丹念に“舞台”を用意しているような感じ。王子のマスタリングはやっぱり自分にとって共感できる部分が多く、また憧れる部分も多いですね。戦闘に関しても……ある意味憧れますw 自分も実は経験あるのですがアルシャは結構容赦なく簡単にPCが死ねますからねぇ。王子のデッドリーなバランスは他システム含めてそれなりに見たけど“アウト”を出してないあたり実はちゃんと調整できているということなのだろうか?……う〜ん、憧れるけど目標としてはいけないな自分としては。そこに至るまでにいくつ“アウト”を出すかしれたもんじゃないし(苦笑)
というわけで模範的なガイアの遊び方、というものを見事に表現しきったリプレイだと思います。続きはやっぱり読んでみたいですね、王子がどんなシチュを用意するか?それを潜ることであのPC達がどう成長し変わっていくのか?楽しみですね。