イージーエフェクト雑感。

というわけで。一応未完ながらキャンペーン一本と単発いくつかを通して3rdのルルブ2で新設されたイージーエフェクトによってもたらされる成果をかなりポジティブに認める方針で運用してみました。

感想など以下に。


結論からすると、イージーエフェクトの効果を認めて運用することはかなり楽しいです。ただその反面、かなりフレキシブルなGMのアドリブ能力が要求もされると感じました。昨日風矢さんがおっしゃっておりましたが、確かにこれは上級ルールなのです。

GMからしてみればエフェクトの効果は明文化されたデータのみであり、それ以上のデータ的効果はなし、フレーバーテキストはフレーバーに過ぎない、としたほうが処理は楽です。現にダブルクロスは2ndになった際に大半のエフェクトが主に特定の判定におけるダイスボーナスやペナルティの付与など具体的なデータ効果を付加されました。それによってPLサイドがエフェクトを使用する際に応用を利かせられる幅は圧倒的に狭まり、GMが運用する分にはイレギュラーが起きにくい楽なものへとシフトして行ったと考えられます。ですが、逆にミドルで出来る可能性の幅は圧倒的に狭まりました。ミドル用のエフェクトがあっても大半が結局はより大きい達成値を出すことに終始しており、極論すれば異能者でなくても達人なら同じレベルの結果を出しうるのです。

私がイージーエフェクトを気に入ったのはその問題を打破出来る可能性をそこに認めたからです。簡単に言えば異能を持って事態に対するアプローチを試みる、ノーマルでは通常取りえない方法を考えだして障害を解決する、ということ。例えば、壊れたはずの機械から敵手の携帯番号を読み取りそれを発信した電波を追いかけて相手を追い詰める。例えば、現場に残った血液から所持者の情報を掴み取り状況を推理してその血液の情報から他人になりすましたエグザイルの能力者を看破する。などなど、実に事件の解決方法からして異能力ものをやっている気分に浸れるのです。副次的ですが、これにはシンドローム間の棲み分けをより明確にするという利もあるのではないでしょうか。

まあ、もっとも最初にも言いましたがGMがこれを導入するには高いアドリブ能力が必須です。予定外の方法を提示されたときに結果として、状況がどう動くか冷静かつ公正にジャッジしてシナリオをシフトさせなければなりません。ああ、大体上手く使われたらかなりの確率で当初の予定は狂いますw あとは自分が予想もしなかった方法を是とし、自分のシナリオが若干壊れてもPLの発想を肯定出来る寛容さも必要でしょうか。またこれを肯定するGMとしても難しいものがありまして、PLサイドとしてもなんとでも取れるイージーエフェクトの効果をどこまでGMが認めてくれるかは未知数なのです。できるだけわかり易い形でGMサイドはイージーエフェクトの効用をどこまで認めるスタンスなのかをPLに理解してもらう必要があるのです。不安定というか不透明なものに対して人間、投資はしづらいですからね。


そういったわけで万人に手放しで勧めるわけにも行かないのですがイージーエフェクトはかなり面白いです。私としては今後も自分がGMの際には積極的に使ってもらえるようにしたいところですね*1

*1:余談になりますが、そうすると器用貧乏っぽいトライにまた光が当たるのですね。今までのケースだと単発のイージーエフェクトも使い方次第で強力なのですがそれ以上に複数のイージーエフェクトを上手く組み合わされたときに予想外のアプローチが導き出される傾向が強いような気がします。